マーケットの環境分析

マーケットの環境分析

マーケティングとは、「売れる仕組みをつくる」経営戦略の1つです。ここでは、 市場を知り、どの土俵で、どんな武器で戦うかを選定します。マーケティングにより自社の商機(ビジネスチャンス)を発掘しましょう!

 

STP 理論

STP理論とは、セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング (Targeting)、ポジショニング(Positioning)の3つの段階に分けて、企業や製品・ サービスを決めるフレームワークです。

 セグメンテーション(S):市場の傾向からグループごとに市場を細分化すること。

 ターゲティング(T)  :細分化したグループから自社にふさわしい市場を選定すること。

 ポジショニング(P)  :選定した市場の顧客へ、競合より自社のサービスが優位であることを明らかにすること。 

他社と比較・分析することをベンチマークキングといいます!常に競合との戦いです。

stp theory

 

マーケティングミックス

製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion) の4Pで構成される実行戦略をマーケティングミックスといいます。マーケティングミックスでは、STP理論で定めた「ポジショニング」をもとに、どうアプローチするかを具体化するフェーズです。

戦略的な4P設計をおこなうことで、より市場で勝てる製品やサービスをつくることができます。また、新しい製品やサービスの検討だけではなく、既存製品の見直しにも利用されます。

marketing mix

3C 分析

3C分析とは、顧客(Customer)、自社(Company)、競合(Competitor)の3つの観点でマーケティング環境を把握・分析するための手法です。自社を知ること、競合をはじめとする外部環境から、事業を成功に導くための手法として利用されます。

3c analysis

VRIO 分析

VRIOブリオ分析は、競合優位の源泉を企業独自の経営資源によるものとして捉え、企業分析の際に利用します。ここでの経営資源とは、ヒト・モノ・カネ・情報をはじめ、時間や知的財産も含みます。VRIO分析では、経済価値(Value)、希少性 (Rarity)、模倣困難性(Inimitability)、組織(Organization)の4つの問いに順番に答えたとき、企業の経営資源が強みなのか弱みなのかを判別するためのフレームワークです。

 □経済価値(V)  :その経営資源を保有していなかった場合と比較し、売上が増大するか。

 □希少性(R)     :その経営資源は希少性を有しているか。 

 □模倣困難性(I) :その経営資源を保有しない企業は、コスト上の不利に直面するか。 

 組織(O)        :その経営資源を活用するために、組織整備が十分に行き届いているか。

 

下表より、「経済価値で競合に負けること=競合劣位」に有無を言わさずに、なってしまうことが分かります
反対に、すべての状態を満たすことで、投資を受け られる可能性を見立てられます。 

vrio analysis

表は暗記しなくて大丈夫です! VRIO分析の意味を理解するため目を通しましょう。 

 PEST 分析

PESTペスト分析とは、政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術 (Technology)の4つの頭文字をとったもので、マクロ環境分析をおこなうフレームワークのことです。 ビジネスは、企業の置かれる業界や世の中の変化(マクロ環境)に大きく影響され ます。PEST分析では、自社の置かれたマーケティング環境を把握するため、中長期的な業界分析をおこないます。 以下の表は、「自動運転車」を市場に普及させるため、自動車メーカがPEST分析をおこなった例です。

pest analysis

SWOT 分析

SWOTスウォット分析とは、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、 脅威(Threat)の4つの頭文字をとったもので、自社の強み・弱み、環境の外的・ 内的要因を組み合わせて分析することです。市場での機会や事業課題を発見することに役立てます。

                                                  例:自動運転車事業のSWOT分析

swot analysis

VRIO分析の「強み」「弱み」は経営資源の適正を評価するための分析手法です。SWOT分析の「強み」「弱み」は、企業を取り巻く環境の分析のため、まったくの別物であることに注意してください!

特性要因図

特性要因図とは、特性(結果)とその要因(原因)の関係を視覚的に把握しやすくした図です。原因を切り分け、明確にする効果があり、潜在的な問題を見つけるための手法です。 「特性」は現在見えている結果を指し、「要因」とは結果に影響した要素のことで す。これらの因果がどのようにしてもたらされたかを図式化し、そこに潜む問題点をあぶり出すために利用されます。

               例:ダイエットで体重−10kgを達成するまでの課題

cause effect diagram

またの名を「フィッシュボーン図」と いいます!

fishbone diagram

散布図

散布図とは、2指標のデータの相関性を表す図です。指標の集計値を散布図に落とすことで、2つの指標に相関関係があるのかを確認できます。

 次の図は「駅ごとの乗客数と店舗売上」など、将来の予測見立てができる回帰分析で用いられます。

scatter diagram

ヒストグラム

ヒストグラムとは、データを特定の区間ごとに分類し、各区間の数値のばらつき (分布)を確認するための図です。 マーケティングでは、「製品やサービスにいくら支払った人がボリュームゾーンなのか」を知るとき等に利用します。

histogram

パレート図

パレート図とは、データを項目ごとに分類して大きさ順に並べた、棒グラフと折れ線グラフを組み合わせたグラフです。折れ線グラフは累積比率(左から順に積み 重ねたときの割合)を表し、棒グラフは各項目を大きい順に並べています。 パレート図を利用しておこなうABC分析とは、データをABCの3区間に 分け、グループごとに重み付けをおこなう分析手法です。 図のように、商品ごとに売上と構成比を整理することで、売上に貢献する商品群を把握できます。注力商品を知り、強みを活かしたビジネス展開に活かせます。

下図の場合、Aグループの「ふじ」が売上構成比の50%を占めているので、在庫や商品の陳列幅を増やして売上増を図る、という判断ができますね。

pareto chart

RFM 分析

RFM分析とは、 直近購入日(Recency)、 頻度(Frequency)、 購入金額 (Monetary)の3つの頭文字をとった名称です。 顧客データを、直近購入日・頻度・購入金額で切り分けてグルーピングし、マーケティングをおこなう分析手法のことです。 この3つの指標の掛け合わせで、購入見込みの高い顧客層を特定し、マーケティング戦略に活かします。

□直近購入日(R) :何年も前に購入した 人より、最近購入してくれた人のほう が、再購入の見込みが高い。 

□頻度(F)         :購入頻度が高い人のほう が、低い人や1度しか購入しなかった 人より、再購入の見込みが高い。 

購入金額(M)   :購入金額の総額が高い 人のほうが、低い人より、再購入の見 込みが高い。 

rfm analysis

 

あなたのIT知識を
もっと深めませんか?

ITすきま教室では、IT関連の資格取得や教養を身につけるための記事講座・動画講座を数多く取り揃えています!

関連記事

企業研修や情報授業、イベント司会まで講師・講演を依頼してみませんか?

ITすきま教室では講師や講演のご依頼もお受けしております。
YouTubeチャンネル運営のほか、ナレーターや司会業としても活動してきた経験から、分かりやすく満足度の高い講義をご提供します!

講師ご依頼特設ページへ

チャンネル登録者数8万人突破!YouTube好評運用中!

解説が分かりやすいと沢山の方からご好評をいただいており、IT資格勉強コンテンツで日本トップの登録者数を集めています。すきま時間を使って勉強して資格合格や成績アップを目指しましょう!

Youtubeチャンネルはこちら

単語帳BOT

X(旧Twitter)で関連用語を3時間に1度つぶやきます!
すきま時間の学習にお役立てください!

ITすきま教室のLINEスタンプができました!

ITすきま教室の公式LINEスタンプができました!
ポップなTechnologyをテーマに、
ボケたり、ツッコんだり、使い勝手を意識して
プログラミングの世界を表現しています!

LINEストアへ
アプリで効率良く学習!
ITすきま教室が本になりました!