故障に備える(フォールトトレランス、フェールセーフの違いとは?)

故障に備える

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フォールトトレランス、フェールセーフ…違いは?故障に備えるシステム対策技術🌵/ITパスポート・基本情報技術者・高校情報

故障に備えたシステム対策について、種類とその違いを学びましょう!

バスタブ曲線と故障リスク

システムの故障と時間の関係をグラフにしたものをバスタブ曲線といいます。

機械やシステムの故障やバグには、故障の数と、時間の関係を示す最終的には寿命がくる、と言われています。

バスタブ曲線

①初期故障期間
システムの導入初期は、テストでも拾いきれない製造時のバグにより、故障率が高くなります。

②偶発故障期間
初期故障のバグを修正することで故障率が低くなり、安定稼働できる時期です。

③摩耗故障期間
システムの稼働時間が長くなることで故障率が高くなります。(経年劣化ともいいます)

見た目のとおり、お風呂のバスタブのような線を描いていますね!

多くの場合は、故障やバグが発生しても、修理やメンテナンスで対応することでトラブルを最小限にすることがほとんどですが、
中には、ちょっとでもトラブルが起こると生活や人の安全に関わる問題も生じます。
(例:医療機器や飛行機など)

アマゾンなど、1分間に莫大な売上を挙げるシステムがちょっとでも停止すると
とんでもない売上毀損に直結するなど、システムの停止が絶対に許されないシステム対策について
見ていきましょう!

故障に備えるシステム技術

システムの故障は、開発時にどれだけ綿密に設計しても・何度テストをしても付きまとう問題です。

故障の原因は、動作環境(OSやWebブラウザの種類など) に起因するシステム側のバグだったり、経年劣化だったりなど、さまざまです。

故障から修理完了までにシステムが使えなくなる時間が短いほど、システムの信頼性は高いと評価できますね。

→システムの信頼性(稼働率)の計算方法はこちらで詳しく紹介しています!

今回は、これらのバグや故障を対策する技術をご紹介します!
混乱しそうなこれらの用語について、具体例を交えながら、みていきましょう!

フォールトトレランス

フォールトトレランスとは、システム故障時に機能を制限せず、停止することなく動作するシステムのことです。

faultフォールト(故障)に toleranceトレランス(耐性)がある、という意味です。

フォールトトレランス

例えば、ハードディスクに障害が発生するとデータが利用できず重大な支障をきたすことから、デバイスを二重にする(詳細:ファシリティマネジメント)などの仕組みをもたせることです。

フェールソフト

フェールソフトとは、システム故障時に機能の制限を許容し、稼働し続けることを優先する設計のことです。

failフェール(失敗)に softソフト(柔軟)に対応する、という意味です。

「故障の被害を最小限に抑える」と訳すと、覚えやすいですね!

フェールソフト

例えば、飛行機のエンジンが2つある理由は、片方が完全に停止しても、もう片方で飛行できるようにするという
フェールソフトの思想から設計されています。

フェールセーフ

フェールセーフとは、システム故障時に安全を優先するためにシステムを止める設計のことです。

failフェール(失敗)しても safeセーフ(安全)を優先させる、という意味です。

フェールセーフ

例えば、信号機はシステム故障を検知すると、 赤色が点灯したまま止まります。

青色が点灯したまま止まると、交通事故の原因となるためです。

フールプルーフ

フールプルーフとは、人間が誤った使い方をしても、システム制御によって異常が起こらないようにする設計のことです。

foolフール(まぬけ)をproofプルーフ ( 通さない )ようにする、という意味です。
(ウォータプルーフが水を通さないことと同じですね!)

フールプルーフ

例えば、電子レンジは、ドアを閉めないと加熱できない設計になっています。

とくに家電製品には、フールプルーフの処理が多く施されています。
その他、システム入力画面で誤った数値を入力すると、エラーメッセージが表示される等も該当します。

フォールトアボイダンス

フォールトアボイダンスとは、そもそも不具合や故障が起きないようにする信頼性設計の考え方です。

faultフォールト (障害)を avoidanceアボイダンス (回避)する、という意味ですね。

具体例としては、
・機械のボタンが壊れないよう、10万回押しても壊れないことが耐久テストで証明されたパーツを使う
・防水・防塵、どんな環境でも使用可能なスマートフォン

などがイメージしやすいです。

ITパスポート試験では、

・信頼性の高いパーツを選ぶ
・高品質なパーツを選ぶ
・テスト・検証を徹底する
・人材教育や訓練

など、試験でどんなものが当てはまるのかをしっかり抑えておきましょう◎

故障対策・5つの違いの覚え方

最後に、この5つの故障に備える技術の考え方の違いをまとめておきます。

故障に備えたシステム対策

動画でも、この5つの違いは詳しく紹介していますので、YouTubeからもしっかり復習をオススメします!



今日も最後までブログを見てくださり、ありがとうございました!

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